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University of Groningen Large-scale filaments and the intergalactic medium Kooistra, Robin Rinze

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Academic year: 2021

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University of Groningen

Large-scale filaments and the intergalactic medium Kooistra, Robin Rinze

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Publication date: 2018

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Citation for published version (APA):

Kooistra, R. R. (2018). Large-scale filaments and the intergalactic medium. Rijksuniversiteit Groningen.

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博士論文概要

観測可能な宇宙全体において、そこにある銀河やガスなどの物質は様々 な形状を取っていることが明らかになってきた。それは塊 (銀河団な ど)であったり、比較的薄くかつ広い面積を占める「壁」であったり、 それらを繋げる繊維(フィラメント)のようなものであったりする。そし て、それらの合間には、ほぼ何も存在しない ”void”と呼ばれる空間も また存在する。銀河などを結ぶ「コズミックウェブ」は、フィラメン トの形成する広域な形が蜘蛛の巣に似ているため、そう呼ばれている (Fig. 2)。銀河はこうしたフィラメント内に誕生することが多い。銀河に放出されたガスは銀河間物質(IGM)と呼ばれる。大きなフィラメン

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Fig. 2: シミュレーション内のコズミックウェブ。濃色のピクセルによ り、IGM内の高密度が示されている。

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166 博士論文概要 トが含むIGMはほとんどが水素とヘリウムで形成されており、ガスの 交換を通して銀河の進化に影響を与える。さらに、フィラメントから銀に流入するガスは銀河内の星形成を引き起こすこともある。現在、宇 宙全体は高度にイオン化されており、イオン化されていないガスの貯蔵 は銀河内、あるいは希薄なIGM内にあるのみである。イオン化されて いないIGMは密度が低く、測定するのは容易ではない。しかし、技術 の進歩により望遠鏡の感度は上がりつつあり、新しい観測方法を用いる ことで中性ガスで構成されたIGMからの微弱な輝線の観測も可能にな りつつある。 この論文では現在行われているサーベイと近い将来行われる予定のサー ベイが、IGMの温度とイオン化状態をどこまで明らかにし、広域フィ ラメント内に存在する低質量銀河の含む水素量とそれらの紫外線放射率 をどこまで測定できるかを推定する。このような検出はIGM内部の物 理状態や、それらの銀河の誕生と進化との関係を把握するのに非常に貴 な知識となる。これらの観測では水素ガスの紫外線波長でのLyman-alpha線や、水素ガスの電波波長での21cmの輝線を利用したフィラメン トのマッピングが用いられる。微弱な放射をどうやって測定するかに ついて、この章では21cm の輝線を利用した方法を提示する。既存観測 データを用い、明るい銀河が存在することが確認されている場所をた どってフィラメントの存在をまず把握し、そこから微弱な光を放つ銀河 やIGMからの微弱な放射を、推測されたフィラメントに沿って統合し て測定する、という方法である。

第 2 章では intensity mapping と呼ばれるLyman-alpha線をマッピングす

るための観測セットアップを提案する。このようなマップを使用するこ とで、宇宙の含む水素ガスの広域な分布に関して、銀河サーベイを使用 するより多くの情報を得ることができる。ここでの目標は、銀河からの 放射IGMからの放射を共に検出するためにはどのような装置が必要な のかを把握し、さらにこの二つの成分を区別するために必要な感度と分 解能を計算することである。銀河からの放射とIGMからの放射を区別 するためにはデータ中の明るい銀河を含むピクセルを全てマスクする必 要があり、そのため、これらの明るい銀河を計測するための補足的な サーベイが必要となってくる。この章では、次世代の紫外線望遠鏡が有 すると期待される感度によりこのような測定が可能になることを示す。 第 3 章ではこの論文の後半の基盤となる部分をまとめてある。IGMが 含む水素の「21cmのシグナル」のモデルを紹介し、シミュレーション を使って現実的な大規模フィラメントを探す方法を紹介する。z = 0.1

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での検出を可能にするため、各フィラメント内の21cmの放射を重ね合 わせることを提案する。フィラメントが視線方向を向いた場合に限られ るが、近い将来建設される望遠鏡や既存望遠鏡のいくつかは、フィラメ ント内の21cm放射強度が最も強い場合には妥当な時間内にそれが検出 可能であるということを示した。さらに、視野の広い望遠鏡や広域サー ベイを用いれば多数のフィラメントをトレースできることから、先の フィラメントと視線方向が一致するという仮定を置かなくても、検出可 能であることを明らかにした。 第 4 章では第 3 章で取り上げた望遠鏡の中で一番感度の高いSquare

Kilometer Array (SKA)に焦点を当てた。ショックやローカルな熱源

(AGNや銀河)による加熱など、現実的な天体物理的プロセスを含ん だシミュレーションを利用し、宇宙紫外線背景放射の輝度の不確実性も 考慮した。これにより、フィラメントからの平均シグナルが第 3 章で 提示したものより十分の一から百分の一程度となった。しかし、既存銀 河赤方偏移観測から想定されるフィラメントのデータを利用すること で、SKA のような強力な望遠鏡なら付近に存在する少数のフィラメン トでも観測が可能なことを明らかにした。SKA の次段階が利用可能に なればさらに多くのフィラメントをプローブできるようになり、フィラ メント内のIGMの環境を統計的に調査することも可能になる。 第 5 章では第 2 章や第 3 章でIGMに使われた方法を用い、微弱な光を 放つ銀河からの放射を、フィラメントを追跡する形で観測できるかを評

した。ここで比較したのは、Apertif medium deep survey のように電

波望遠鏡を使ったサーベイと、Sloan Digital Sky Survey (SDSS)のよう

に光学/赤外線望遠鏡を使ったサーベイが、どのように、どこまでコ ズミックウェブを追跡できるかである。結果、SDSSは大まかな形をト レースすることができるが、Apertif はその倍ものフィラメントを見つ けることができ、比較的若い銀河も多くトレースできることが分かっ た。さらに、通常であればノイズが隠してしまう微量な水素ガスも、検 出限界を少々下回る微弱な光を放つ銀河からの放射を重ね合わせること でApertifでは測定できることを示した。 最終章では、全体のまとめと、将来の展望について述べた。

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Referenties

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